日印を繋いだダンスのプロダクション
インドのゴアでロックダウン中に行った、オンライン・コンテンポラリーダンス・ショウのために作曲した5つの楽曲をアルバムとしてリリースすることになりました。
リリースは2020年8月15日になります。
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インドでロックダウン中に行ったダンスショウ
インド内を旅行中、2020年3月~ゴアでロックダウンに入りました。
コロナ渦で制限された環境のなか5曲の楽曲を、2020年5月中の3週間ちょっとで書き下ろしました。
オンラインでのリハーサルを重ねて、そこで練られる表現と、ダンスに沿った楽曲をリモートで制作するというやり方をしました。
DAWはやっぱり使い慣れたAbleton Liveで、ひたすら打ち込みで作曲。
たっぷり時間を取って作り込むのではなく、今、まさにこの状況でしかできないことを、スピード感を持って作った楽曲です。
実際にまだ会ったことのないアーティスト同士での作品作り。
しかもオンラインリハーサルという、情報のやり取りが限られた中で、ある意味、自分の経験と感性を信じながら作りました。
今まで私がソロ・プロジェクトとして打ち込みで作ってきた楽曲はエレクトリックなものがほとんどなのですが、今回はじめてジャズ調のピアノ曲を書くなど、挑戦もしました。
本番の数日後、打ち上げもオンラインでやりました!
インフラが限られるインドで
また、Zoomミーティング、リハーサル、そして本番のため、知り合いの経営するコワーキング&コリビングスペース、NomadGaoに引っ越しました。
インドは、都市以外はインフラ面がまだ整っていないところも多く、インターネットのスピードの問題や、そもそも停電が頻繁にあったりするのです。
引っ越したおかげで最大300Mbps、常に4回線のネットが使えて、ジェネレーターの電源バックアップもあり、ようやく環境を整えました。
音楽機材がほとんど手元に無い
いま私がいるゴアは、はじめからここで暮らそうと考えていたわけではなく、バウル・シンガーの友人に誘われて、タブラの演奏活動が主な目的で来ていました。
なので、演奏のために楽器などは持ってきていても、しっかり音楽制作ができるような機材をなにも持ってこなかったのです。
オンラインで新しく購入しようにも、コロナのお陰でロジスティックスが止まっていたり。
周りの人に機材やマイクを借りたりして、なんとか乗り切りました。
オンラインライブの全編はこちら
日本を代表する2人の美しいダンサー、原田優子さんと愛智伸江さん、そして国際的に著名なムンバイのディレクターで振付家のAshley Loboと一緒に作品づくりができた素晴らしい機会でした。
国際交流基金のサポートも受けられ、こんな状況の中ですが、アーティストとしてとてもいい経験をさせていただきました。
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Presenting "WITHIN" - A Collaborative Online Dance Production where Movement, Music, Spoken Word & Visual Art come together.
Supported by: Japan foundation, Friends of Art & The Danceworx Theatre Society
Experience the journey...
https://youtu.be/P-VgkNurmXU -Credits
Director & Script - Ashley Lobo
Dancer - Nobue Aichi
Dancer - Yuko Harada
Musician / Producer - Noriko Shakti
Spoken Words - Ramneeka D Lobo
Moderator - Aio ishimaru San (Japan Foundation)
Technical Director - Manu Saksena (Art Unites)
Producer - Shohini Dutta (Friends of ART)
-Music Track list for WITHIN
1. CovidWar
2. Those Days
3. Summer Reminiscing
4. Tensei Taal : Reincarnation
5. WITHIN the Time and Place
All tracks produced & composed by Noriko Shakti
No. 4 Tabla by Noriko Shakti
Directed by Ashley Lobo (@ashley.lobo) ; featuring international artists - Yuko Harada (@babaharada), Nobue Aichi (@nbe_a) & Noriko Shakti (@nori.kori) Supported by Japan foundation (@jfnd_india), Friends of Art (@friends4arts) & The Danceworx Theatre Society (@thedanceworx_official)
インド、ムンバイで活躍する監督のディレクション
Ashleyのディレクションは、現在の世界の状況、コロナ禍をある種の戦争と位置づけて最初のチャプターを始め
フィナーレの祈りの状態まで、英語のポエムを交えながら進んでいきました。
アーティスト個人にもクローズアップして作品を作っていきます。
私も、Ashleyに「子供の頃にやっていた楽器は?」
と聞かれ、「人生で初めての楽器はピアノですね」と答えたところ、
自分が一番好きなテイストのピアノ曲を作曲してみて欲しいと言われ
それで、生まれてはじめてジャズ調のピアノ曲、トラックNo. 2の「Those Days」を作りました。
その曲の上で、ダンサーの2人が子供時代に戻り、好きだったもの、ウキウキさせてくれたものの記憶を絵に書き、それを見せ合って共有するというチャプターができました。
映画人ならではの演出
Ashleyはダンスカンパニーを率いながら、長年ボリウッド映画の振付・演出もしているので、ムンバイと東京、2人のダンサーが地球上の違う場所で踊る2つの画面をうまく使って、遠く離れた場所でパフォーマンスしていてもコネクションを感じさせるような演出をところどころに入れていました。
たとえば「CovidWar」で優子さんが伸江さんを左端から指でつまんでひっぱってくるようなところ
2人の顔の表情や眼の動きまでディレクションしたり
フィナーレでムーン型のライトを受け渡しするようなコリオグラフィなど。
リハーサルの段階から、感心しながら見てしまいました。
ムーン型のライトは、インドと日本で同じ大きさのものをそれぞれオンラインで購入しました。
これ、流行っているのかゴアの友人も持ってました。
リンク
そして、インターネットのスピードや物理的な距離によって、どうしても遅れ、レイテンシが出てしまう中、別の国にいる2人のダンサーがそれぞれ自宅で踊る画面の切り替えやシンクロの誤差修正、実際のストリーミングの設定など、テクニカルディレクターのManuがすべてやってくれました。
ManuはArt Unitesという、音楽作品やビデオストリーミングのプラットフォームを提供するスタジオを運営しています。
ムンバイといえばボリウッド映画、ボリウッドといえばダンス!
そして最後に、びっくりしたことが。
このWITHINのプロダクションが始まってから住み始めたコリビングプレースのNomadGaoで、あとから隣の部屋に引っ越してきたインド人のお姉さん(カナダ国籍取得済み)と仲良くなり、たまにお茶したりするようになりました。
彼女は映画プロデューサーで自分のプロダクションを会社として運営しつつ、女優業もやっている人なのですが
カナダに移住前はムンバイに住み、女優として活動していたそう。
そのときに、ダンスのレッスンを受けていたのが、Ashleyが率いるDanceworx。
つまりDanceworxでダンスを習っていた元生徒なんです。
ムンバイといえばボリウッドの本場、そしてボリウッド映画界で俳優業をやるなら、ダンスは欠かせないものですからね。
そして私が今、そのAshleyやDanceworxと仕事をしている偶然に2人で驚きました。
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